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大工さんが作った木のシャーペン 杢目の配置 木取り

大工さんが作った木のシャーペン 杢目の配置 木取り_e0156341_09100916.jpg
 MUKU-DATA  木のシャープペンシル  左:メイプル 右上:ウォルナット 下:黒柿


月曜の今朝、大津大工さんがまたシャーペン作ったよって見せてもらった。
今度はメープルと黒柿。
先週は初めての木のシャーペン作りで右上のウォルナットを試しに作ったと見せてもらい
2週連続のシャーペン作り、
確実に木取りも質も上がっていた。

普段は現場での大工仕事、もう20年も前から大津大工さんの事は知っているが、
若いのに一生懸命で段取り良く手も早く納め方も上手いし造作家具など細かな作業も上手だし
家づくりに関しての大工仕事としてはかなりハイレベルな大工さんかと思う。
(私が言うのも何ですが(私は作れないので)・・でも材木屋としての立場上は
色んな大工さんが作る色んな現場を見る=大工仕事を見ることができる環境にあるので)

これは倅さんの為にシャーペン作ろうと思ったのがきっかけで始めたらしいが、
本当は大津大工さん自身が作りたかった、やってみたかったのではなかろうかと思う。
休日の午前中、車庫でコツコツと作業するらしい。
好きじゃなきゃ、なかなかできないだろうし、
初めてのウォールナットから続けて2週目のメイプルと黒柿で作られたものは
確実に木取りも精度も上がっていた。

今回のメープルはt15mmのフローリングの端材から木取りしたらしい。
ペンは材面が小さく細かいから、杢もある程度細かくないと映えないだろう。

杢に関しては作る物の大きさによって
見せる木取りが必要かと思う。
扉や腰板など比較的大きな面に対して、良材とされる細かすぎる木目は遠目に見た場合
ぼやけてしまってハッキリしない。
近づくと、わぁ~凄い細かな木目なんだねぇと分かるだろうけど。。
作る物、使う場所、見え方は違うし
見せ方を考えないと折角の材が活かされない。

t15mmのフローリングの端材、厚み15mmでいいだね。。
しかもフローリングの端材長さ12cmかぁ・・
現場で山ほど出るね、、、

確実に大津さんの目がシャーペンの材を次は何で作ろうか?っていう
木取りする目に変わっていたのを感じた。
この端材のここの部分で作ると面白そう・・って。

杢のあるウォルナットフローリングの端材を取っておいたものが
事務所にあったので、大津大工さんにあげた。


シャーペンにはシャーペン用の木取り、
手摺一つでも手摺用の木取り、
全ての部材にはそれぞれの木取り、適材適所、木の見せ方を考えた木取りがあるかと思う。
昔の建物を見ると、それを作った大工さんの遊び心が見えてくることがある。
良く木の見え方を考えて設えているなぁ・・と感じたりする。

ただ単に木を使うから、
各部材、特に要となる場所には
材種、色、から発展させて、どう見えるか?板目、柾目など杢目など拘ってみると
もっと住宅の中での木も輝いてくるでしょう。
「杢目の配置」
是非住宅の部材でもやってみて欲しいです。

(あ、その際、材木に関しては、是非弊社にお声がけいただければありがたいです)





事務所にあったクロッチ杢のあるウォルナットフローリング端材
こういったアテ気の強い材はB品などに入っている事がむしろ多い。
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ウォールナットではじめ作った時の倅さんの反応は薄かったらしいが、
今回メープルフローリング端材からの杢のあるシャーペンは引きが強かったらしい。
さすが大工さんの倅さん、将来は杢好きになるかも?
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by solid6q | 2020-12-21 12:12 | 木の・・・