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縞黒檀 化粧柱 

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■ MUKU-DATA  縞黒檀(シマコクタン) 別名:マカッサルエボニー  3100 145x138mm


シタン・コクタン・タガヤサンは昭和時代の床柱の代表的3大唐木といえる。
どれもが見た感じや色合い、風貌など、
昔のあの近寄りがたい薄暗い床の間に1本立ち異様な気配を漂わせていた。
そして簡単には手が出せない最高級材の地位をキープし続けてきた。

時は変わり床の間が消え、行き場を失った黒檀をはじめとする唐木類は
めっきりその姿をみなくなった。
唐木類の床柱といえば、ポリウレタン塗装で包まれてピカピカと輝きを放っていた。
床の間、廊下板と当時としては光らせて水や汚れが気にならないウレタン塗装が革新的だったことだろう。

当たり前にそれらを使った時代、
床の間や床柱を競って、我が家の床柱は云々と
自慢する傾向も一時はあったように思う。

そしていつしか姿を消した。
そんな高い柱が何になるんだ?とバカらしく思えたのかもしれない。。
ピカピカしたポリウレタン塗装=古いもの、成金趣味、ダサイものへと
イメージに変わっていったのかもしれない。

昭和のこれらの唐木床柱類は2年ほど前に話をいただき全部引き取ったもの
床柱として再生できれば一番いいのだろうが・・
細かな造作や木工などの部材取り、一部は床柱屋さんへ床柱として再利用と
現代の使い方で少しづつ大切に出荷している。

本来、紫檀・黒檀類は魅力的な材であるかと思う。
色合いも深いし、見た目も、え??ってハッとさせられる何かを持っている。

ポリウレタン=古い・ダサイのイメージ先行なので、
じゃあ、その厚化粧を取り除いて木地使いならいいのではなかろうか?
(唐木はその特性上芯持ち材が多く(大きな木が少ない)割れが生じ易いので、
割れた部分はパテなどに色を入れ補修してポリウレタンで包み固めたという
材の特性からこのように仕上げたことも推測されるが)

時代は変わり、木の見方、木に対する価値観も変化している。
割れを気にしない方も多くなったように思う。
(使う用途による)

今回、LDKの化粧柱として、ご注文いただいた。

当然、木地仕上げ、
素顔である。






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まず、少し曲りがあったので製材機でその曲りを落とす。
これは芯去り材だった。
曲りの出ている背中側を引き落とす。
背骨を抜くって感じだろうか
(曲りは腹側ではなく背を落とすと癖が抜けやすい)
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出っ張りの背の部分に3mmほど鋸が入って擦り落としているのが
分るでしょうか・・
この部分です。
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製材後に背を下の水平定規に向けて腹の部分を少しづつ削っていく。
始めは両端が刃に当たり削れ、これを何度か繰り返す。
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四面を削り、サンダーで仕上げる荒い番手~細かなものへ
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工務店さんからの依頼で、
納品先はプレカット工場へ
LDKで立つ方向、位置を示す為に番付けをする。
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by solid6q | 2020-09-18 08:03 | 黒柿シャム柿・紫檀黒檀・ローズウッドなど