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小さめの机

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 MUKU-DATA  材種:ホワイトアッシュ 天板:3枚剥ぎ 1000x600x30mm H=700mm


指定された厳しい予算、
これはもう材種選択というより作る木工所さん(加工賃)にお願いするしかない。
いくらでやってもらえますか?お願いしますと。
出来る限り応えていきたい気持ちはありますが、
ローコストとなると、やはり量産されている品々が立ちはだかる。
インターネットで木のデスクと検索すると、
その価格に驚くし、圧倒的に敵わない。完敗。

じゃあ、特注の利点は何か?
例えば、
既製品にないサイズ、この巾にキッチリと納まる物が絶対欲しいとか
細かなデザイン(材種だったり、脚だったり、木口の処理だったり)、
思い入れのある材を使いたい(庭に代々あった木とか)
などなど
であれば、費用対効果はそれぞれに出てきて価値が生まれてくる。
量産メーカーが仮に特注対応に応じたとしたら、
街の木工所さんの方が半分の予算で作れるでしょう。

依頼主さんもそんな事は充々承知で、頼んでいただけるのだから
なるべくお応えしなければ、申し訳ない。


今回、木工所さんにお願いした内容は大きく2点
・固めの木のテーブルであること
・予算

出来上がってきたのは脚のサイズは45mm角
幕板のサイズも45mm
天板30mm
3枚接ぎ
見た目もシンプルでそれぞれの部材の大きさもバランスが良く
飽きのこない白いアッシュのデスクが仕上がりました。

細かい指示がなくても、作る人のセンスで材の大きさを決める。

どこの誰に頼むか?って事も大切です。










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7/24追記
実はこれにはあるストーリーがあっての事だったのです。
お付合いのあるお客さん(Yさん)からの依頼だったのですが、

Yさんの奥様の御友人が母子家庭で、お子様が小学生になったので
机を買ってあげたいとYさんの奥さんに一言。
Yさんご夫妻は、折角だから手作りという愛情のこもった机をプレゼントすることに。
プレゼントといっても多くのお金をかけるより、
多くの想いが詰まった方がいいという事で
限られた予算内で。
それを倉井木工さんに依頼して倉井さんはそれならと快く引き受けていただいた。
たまたまその話をS様にしたら、ではこの材を使ってみてはと相談に乗っていただいたりと
関わった人の愛情が形になったのです。

昨夜、この机に向かっているそのお子様の写真のメールがきました。
その後ろ姿、ちょいと目頭があつくなりました。

頑張って勉強して大きく育ってね。













by solid6q | 2015-07-16 07:23 | 木のテーブル・座卓